ありきたりなデニムのプルオーバーなんて
とうに見飽きたはずなのに...
このデニムのプルオーバーが醸しだす
縛られることのない自由さと
とり繕うことのない真っ直ぐな高揚は
いったい何処から生まれてくるものなのかしら...
non-gender...。non-demographic...。
まるで
ミシシッピーの畔に暮らすハックルベリーのように...
人びとがこころの中に創りだした不自由な垣根を
気ままに乗りこえて...
西海岸ロサンゼルスにあるアトリエから
デニムの持つちから強さとハピネスな気分に
フォーカスした
シンプル...
なのに 何故だか やけにフレッシュで...
何故だか やけにこころ躍る...
明日にむかったクラシッククローズを創りだす
注目の 69 ( U.S.A. ) ...。
着こなし方?
そんな野暮な質問、しない。 しない。。
とりたての運転免許を国際ライセンスにかえて...
カリフォルニアの海岸沿いを1号線にのって
ティファナまで...
あれから
そんな青い想い出も随分と上書きされて...
記憶の端々は もうすっかり曖昧にもなったけど...
道すがらのダイナーで頬張った
びっくりするほど大きなハンバーガーの味や
海にふる太陽にしずくが眩い桟橋のうえをとびかう
カモメたちの姿は
いつまでも あのときのまま...。
「 実際に見てるものほど抽象的で非現実的なものはない... 」
ボローニャのアトリエで
そう悟る孤高の画家もいたけれど...
私も
遠い向こうに 足らない思いを馳せてみては
目を閉じて...
そんなふうに感じてる...。
目のまえの不確かな情景は
すぐにも遷り変っていくけれど...
心のなかの大切な風景は
いつまでも 鮮やかに色づいたまま...。
記憶のなかの泪さえ まだ乾かないうちに
何度も繰りかえされる
哀しい出来事...。
それでも 私は...
いつだって
戸惑うばかりで なんの術も持ちあわせない
自らの非力さを省みるばかり...。
そんな 私にできること。
願うことに 信じること...
そして いつまでも諦めないことでしかないのだけれど...
もしも
叶うとするならば...
そんな私たちに ただひとつ、
みんなのもとへと届けることを赦された
この ささやかな.. ささやかな..「 ときめきの種 」たちが
みんなの心に きれいな.. きれいな.. 芽をだして...
すべての人びとの心のなかに
はやく... ほんの ほんの すこしでもはやく...
平静な色どりを取りもどすことへの手助けとなれますように...
今日からも... 明日も... 明後日も...
ささやかだけど 前向きな ひと粒のお洒落ごころ...。
小さな「 ときめきの種 」たちを...